スタッフコラム

『米は日本の文化』 柏染谷農場 染谷茂さん

文化を守ることは、国を守ること

今、日本では外国産の農産物が溢れかえっています。染谷さんが農家をすることは、 そんな外国の農産物に対抗するという気持ちの表れでもあります。特にお米を作ることは、日本人の主食ということで誇りを持って作っていると いうことを話していただきました。

今年の稲、あと1ヶ月ほどで収穫です。

染谷さんは柏市で柏染谷農場を運営しています。そこではお米をはじめとする多くの 農作物が作られています。お米に関しては、うるち米ともち米の両方を作っており、 種類にすると7種類にもなります。『うまい米をつくりたい』とおっしゃる染谷さんのお米は、利根川の水で育てられていて、 農薬や化学肥料を抑えた作物につけられる千葉エコ農産物の認定を受けています。ぜひ、食べてみてはいかがでしょうか。

染谷さんは約100haの農地で稲作を
しています。

千葉で生まれた夢をかなえるお米

現在日本で腎臓病を患っている方は”隠れ腎臓病”の方を合わせると推定約2000万人に のぼるとされています。腎臓病の方は一日に摂取するたんぱく質の量を制限する必要があります。個人差はあ りますがだいたい30~50gとされているそうです。そこで、食べ物を制限しなくてはならない方のために考え出されたお米が、これから紹介 するお米『ゆめかなえ』です。このお米は体で消化しやすいたんぱく質「グルテリン(グリテリン)」が通常の米より少なく、 消化しにくいたんぱく質を多く含みます。そのため、結果的に多くのたんぱく質が体に吸 収されずに体外に排出されるので、たんぱく質の摂取を制限している方にはおすすめのお米といえるのです。

直売所で販売している『ゆめかなえ』

コシヒカリを例にグラフにしてみると、その差は明らかですね。グルテリンの量が約半分 ということが分かると思います。そしてこのゆめかなえ、今までのいわゆる「低グルテリン米」の欠点だった食味があまり よくないという点も改善されており、おいしく食べられる低グルテリン米として現在活躍 しています。このお米なら家族に腎臓病を患っている方いても家族みんなが同じご飯を食べることが できます。もちろん食味がよいということで通常米としてもいただけます。こちらもぜひ食べてみてください。

柏で元気に農家をやっていくために

染谷さんは農場とは別に、『かしわで』という農産物直売所を運営しています。

たくさんの農作物が販売されている直売所『かしわで』

この直売所は、外国産に頼らず、日本で作られた作物、柏で作られた作物を 消費者に提供することで生産者と消費者の交流を図り、農業を活性化させて いこうという気持ちが込められています。ここでの営業以外にも、学校給食への食材の提供や、イベントへの参加を通じて 農業の活性化、地産地消の事業展開を目指しています。
左の写真手前に写っている稲は、子供たちが田植えを行った「かしわで田んぼ」です。 直売所の前で元気に育っています。

染谷さんの育てたブルーベリー

消費者の人たちには、農作物が常にベストの状態である訳ではないことを理解してほしいと 話していただきました。現在の日本は物が充実していて、欲しい物は簡単に入手することができます。それは それらの物を大量に輸入していることが理由でもあります。また、多くの消費者は安さを食材に求めて比較的安価な外国産の物に目がいってしまいがちで 農家の方々も苦労しているようです。しかし、食材を値段で選ぶのではなく生産者がわかる食材を選び食卓にならべることで、 安心安全を得られることはもちろん、さらには多くの人たちが幸せになることが 出来るのではないでしょうか。

じゃがいもは長い間休耕地だった場所を再生したみらい農場という場所で育てられていて、 カルビーのポテトチップスにも使われています。

インフォメーション

柏染谷農場
千葉県柏市船戸1788-2
電話番号047-131-5784

今採り農産物直売所かしわで
千葉県柏市高田100番地
電話番号047-141-6755
営業時間 9:00~18:00(定休日 毎週水曜日)

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